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11月30日から12月1日にかけて、東京都内において国労自動車協議会の第29回定期全国委員会が開催され、 2015年度経過報告、2016年度運動方針を採択して向こう一年間のたたかう方針を確立しました。
開会の前段には国労弁護団常任幹事で弁護士の宮里邦雄氏が「労働契約法20条の意義とその活用」と題して講演されました。一点目に、20条の立法趣旨とその内容やその弱点を。二点目に20条をめぐる判例動向では①長澤運輸事件の東京地裁、東京高裁判決の概要、②ハマキョーレックス事件大阪高裁判決の概要をわかりやすく解明され、最後に「20条を活かす取り組み」として①有期契約労働者と無期契約労働者の労働条件相違についての総点検②不合理と判断した場合には是正の取り組みー団体交渉申し入れによる是正要求③非正規の組織化ー処遇改善と組織化は一体、「団結分断の壁」を破り、組織化へ。などと主張され、事実として定年が65歳でそれまでは賃金が上昇し続けるような待遇に安住している裁判官に過度の期待を寄せるのは難しいなどとまとめられました。
その後、委員会議事に入り、資格審査・委員会成立を宣言し、議長に東日本エリア〇〇氏を選出、自動車協議会野々口議長の挨拶、国労本部星野業務部長の挨拶を受けて2015年度経過報告・質疑応答を経て、2016年度活動方針案について小栗事務長より提案があり、討論に入りました。
各地の報告や討論では、ドライブレコーダでの労務管理の深度化、青年労働者の組織化、恒常的な乗務員の要員不足、60歳定年後の労働条件の劣悪さ、ワンマン運転による負担増、休日労働の拡大、JR西日本バスでの国労加入、添乗指導の強化、端末の扱い、運転労働以外の業務量増、乗務員採用斡旋者への報奨金、特休の買い上げ、JR九州で拡大する駅無人化・震災地へのエリア本部ボランテイア継続、各バス会社毎の経営協議会開催状況、労働協約締結状況、24控除、組合休暇の扱い、酒気帯び処分状況など、全国で多方面に渡る報告や意見、主張がされました。
最後に小栗事務長より丁寧な集約が行われ、役員改選、その後、第27回国労自動車共済会が開催され、最後に再任された野々口議長の団結がんばろうを参加者全員で唱和し、散会しました。