トピックス
アスベスト問題学習会を開催 西日本ブロック
3月8日、新大阪で「石綿健康管理手帳の制度と取得の取り組みについて」の一般財団法人国鉄労働会館主催の中央労働講座が開かれました。
国労名古屋地方本部からは3名が参加しました。NPO法人神奈川労災職業病センターの池田理恵さんから、石綿健康管理手帳の申請の現状について、国鉄とJRでアスベスト作業に従事した労働者の申請状況など、具体的な事例をあげ講演をいただきました。
講演のなかでは、国労神奈川地区本部での取り組みのなかで、JR東日本がアスベスト作業の従事歴の事業者証明をいたずらに遅らせていること、JR東日本の対応に窓口となった労働局も懸念をいだいていることが情報開示のなかで明らかになっていることが報告されました。健康管理手帳の申請・認定、その後の労災認定に関わり、JRの事業者としての対応が大きな影響を及ぼすことから、全国での取り組みをいっそう強めることの訴えがありました。
旧国鉄・JRのアスベスト被害、その救済をめぐる課題として、国鉄・JRでアスベスト作業に従事し、肺ガンで亡くなる方が多くあり、肺ガンとアスベストの因果関係から、同一職場で作業した多くの労働者のアスベスト健康管理手帳の取得とその後の発症などを追跡することで、肺ガンであってもアスベストとの関係から救済がなされるように取り組みを強めることの必要性が指摘されました。
国労本部からは、1月にもたれた鉄道運輸支援機構との交渉の報告がありました。アスベストの被害をめぐっては、JR内の労働組合では、国労だけが運輸支援機構との協議を続けており、重要な取り組みとなっています。 アスベスト被害の掘り起こしとして、全国紙への掲載など宣伝の強化、労災認定の状況などの報告がありました。
JR労働者のなかで、現職での発症例が出ていることも報告され、アスベスト被害の救済が急がれています。
会場の参加者からは予定の時間を超えて発言が続く、熱心な学習会となりました。国鉄退職者も参加しており、参加者はアスベスト健康管理手帳の取得、それを働きかけるなかでアスベスト被害の防止、救済につなげてゆくことの重要性をあらためて感じる充実した学習会となりました。