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JAL不当解雇撤回愛知の会 学習会を開催
6月2日、JAL不当解雇撤回愛知の会が学習会を開催しました。東京地裁は3月31日に、乗務員・客室乗務員の二つの裁判に対して、いずれも解雇を認める不当判決をくだしています。
この判決について、原告団弁護団の今村弁護士が、学習会のなかでその不当性、争点について解説しました。
判決は整理解雇4要件を倒産した企業の整理時にも適用をすると認めながら、日本航空の破産管財人には会社更生計画の達成が何よりも優先されるという論理で解雇を容認していること、この論点が裁判のなかで不採用となった、被告=日航側が出した学者の意見書に依拠したものであることなどを明らかにしました。
今後の裁判では、解雇された労働者の痛み、不利益を具体的に立証するとともに、解雇を回避することが可能であったこと、解雇以外の方法で事業計画に定める人員削減を達成することが可能であったことを法廷で明らかにしてゆくことなど、弁護団としての決意が語られました。
続いて、JAL解雇撤回愛知の会世話人である和田肇名古屋大学教授(労働法)が、東京地裁判決について語りました。
判決が、企業倒産に関わる会社更生の法理をもとに解雇を容認したことについて、その論点・内容を吟味、検討する必要性があること。この論点を突破することがまず問われていると指摘しました。
乗務員と客室乗務員のそれぞれ2名づつ原告団が、参加者に支援を訴え、これからも闘い続ける決意をのべました。
客室乗務員原告の安藤さんは、年齢を理由に解雇されたことについて、「フライトは一度たりとも、同じ事はない。乗務員の数多くの経験が安全を支えている」こと、「安全確保のためにはベテラン乗務員が不可欠である」ことを訴えました。
学習会に先立って、開会までうたごえの皆さんのリードで、歌唱指導があり、参加者全員でJAL不当解雇原告団を励ますためにつくられた「あの空へ帰ろう」などを歌いました。
解雇の必要性はなかったことを認めた稲盛会長の証言を無視するなど偏向した裁判官の判断、整理解雇4要件を事実上否定した判決の不当性、今後の闘いの課題がうきぼりとなった学習会となりました。
また、JAL不当解雇撤回愛知の会は、学習会に先立つ6月1日夕方、「1の日宣伝」であつまった30人を超える参加者とともに、金山駅南口で街頭宣伝を行ってきました。